グランピングの食事と聞いて、最初に思い浮かべるのはBBQではないでしょうか。大きな肉や色とりどりの野菜が並び、火を囲んで家族や友人と食べる。写真を見るだけでも楽しそうですが、初めてだと「火起こしから全部やるのかな」「料理が得意でなくても大丈夫かな」と、少し身構えてしまうこともあります。
でも、実際のグランピングBBQは、キャンプのようにすべてを自分たちで準備するものとは少し違います。施設に頼れるところは頼りながら、火を囲み、焼き、できあがるまでの時間をみんなで楽しめる。そこに、アウトドアリゾートならではの食の魅力があります。
今回は、グランピングで多くの方がBBQを選ぶ理由と、初めてでも思ったより気軽に楽しめる、その仕組みを紹介します。
初めてのグランピングでは、多くの人がBBQを選びます
私たちがリゾート運営や取材を通して見てきた施設では、初めて訪れる多くの方がBBQ付きプランを選択されます。施設によっては、その割合が約9割にのぼることもあります。
もちろん、すべての方がBBQの経験者というわけではありません。普段はほとんど料理をしない方や、火を扱うことに慣れていないご家族もたくさんいます。
それでもBBQが選ばれるのは、「せっかく自然の中へ来たのだから、家ではできない夕食を楽しみたい」という気持ちがあるからではないでしょうか。ホテルのレストランとは違い、食べる人も少しだけ参加できる。その気軽な非日常感が、BBQをグランピングの主役にしています。
BBQは、夕食という以上に「メインアウトドアアクティビティ」


BBQの楽しさは、料理が完成してから始まるものではありません。火がつくのを見守るところから、すでにその日のイベントは始まっています。
食材を並べ、焼き加減を相談し、できあがるまで待つ。誰かがトングを持つと、別の誰かが皿を用意する。焼けたものを子どもに渡したり、最後の一切れを譲り合ったり。
普段は料理をしない人まで自然と輪に入り、食事を中心に会話が生まれます。少しくらい焼きすぎても、それも含めて後から笑える思い出に。火を起こすところから、焼き、待ち、分け合うまで。その一連の時間が、BBQという「食のエンタメ」です。
アウトドアリゾートでは、夕食は一日の予定が終わったあとの食事ということだけでなく、夕食そのものがその日の「メインアクティビティ」になると言っていいでしょう。
キャンプの大変な部分を減らし、楽しい部分を残している


BBQと聞いて不安になるのは、食材の買い出し、重い器具の持ち運び、火起こし、調理、片付けまで、すべて自分たちで行う場面を想像するからかもしれません。
グランピングでは、多くの場合、食材やグリル、食器などは施設が用意しています。食材は下ごしらえされた状態で届き、火をつけやすい器具が使われ、焼き方の手順を案内してくれることもあります。施設によっては点火まで済ませ、すぐに焼き始められることもあります。
食後も、食器をまとめればスタッフが回収してくれるなど、キャンプのような大がかりな撤収が必要ない施設が多くあります。もちろん、どこまで施設に任せられるかはプランごとに違いますが、基本は「準備に追われず、みんなで焼く時間を楽しめるように整えられている」と考えると、当日の様子をイメージしやすくなります。
自分たちが主役になれる一方で、困ったときには施設を頼れる。キャンプの楽しい部分だけを、ホテルサービスの安心感の中で味わえることが、グランピングBBQの魅力です。
Q1. BBQの経験がなくても、本当にできる?
A. 手順やサポートが整った施設なら、初めてでも構えすぎなくて大丈夫です。
写真付きの説明書がある、チェックイン時にスタッフが案内してくれる、分からないときに連絡できる。こうした仕組みがあれば、普段あまり料理をしない方でも進めやすくなります。
上手に焼くことだけが目的ではありません。火加減に迷ったり、少し焼きすぎたりする時間まで、みんなで楽しめれば十分です。
Q2. 食材や道具は、全部そろっている?
A. 基本的なものは用意されることが多いですが、プランの内容は確認しておくと安心です。
肉や野菜、主食、グリル、食器などが含まれていても、飲み物や氷、追加の調味料までは含まれない場合があります。
料理写真だけでなく、食事内容、客室備品、持ち込みルールまで見ておくと、当日に『これも必要だった』と慌てずに済みます。
Q3. 雨や寒い日でもBBQをするの?
A. 屋根だけでなく、風や気温への備えまで確認しておくと安心です。
屋根付きの食事スペースがあっても、横から雨が入ったり、冬は風で思った以上に寒く感じたりすることがあります。
壁やカーテンで囲えるか、暖房器具やブランケットがあるか、荒天時には別の食事方法へ切り替わるかを見ておきましょう。
Q4. 子どもと一緒でも楽しめる?
A. 年齢に合った役割をつくると、食事そのものが楽しい体験になります。
食材を並べる、焼けたものを運ぶなど、火から離れた場所でも参加できることはあります。大人だけが準備する食事ではなく、家族みんなでつくる夕食になるのもBBQの魅力です。
火や熱い器具から目を離さないことはもちろん、先に食べられる料理や子ども向けメニューがあるかも確認しておくと、無理なく楽しめます。
Q5. 片付けまで自分たちでする?
A. 施設によって異なりますが、キャンプのような大がかりな撤収が必要ないことが多いです。
使った食器をまとめればスタッフが回収してくれる施設もあれば、ごみの分別や器具の簡単な清掃だけをお願いされる施設もあります。食後に焚き火や温泉を楽しみたい方は、片付けの範囲と回収時間を見ておくと、その後の時間までゆったり組み立てられます。
初めてだからこそ、BBQは思ったより気軽です


「外で料理する」と聞くと、準備や技術が必要な特別なことに感じるかもしれません。けれど、グランピングでは食材と器具がそろい、手順も案内され、困ったときには施設を頼れます。
旅先へ着いて、みんなで火の前に集まり、最初の一皿が焼ける。その頃には、出発前に感じていた不安よりも、「次は何を焼こう」という楽しさの方がきっと大きくなっています。
初めてのグランピングでBBQが多く選ばれているのは、経験が必要だからではなく、誰でもグランピングらしい非日常を感じやすいからです。迷っているなら、BBQ付きプランが旅への期待を素直にかなえてくれる選択肢になりそうです。
BBQの次に広がる、食のセカンドチョイス


もちろん、アウトドアリゾートの食事はBBQだけではありません。一度BBQを体験した方が、次の滞在では別の食事を選ぶこともあります。
冬なら、湯気の立つ鍋やすき焼きを囲む時間が季節の華になります。地域の食材を落ち着いて味わいたいときは、コース料理やレストラン食も魅力です。朝食のみや食事なしのプランを選び、地元の店へ出かけたり、道の駅や直売所で買ったものを楽しんだりする過ごし方もあります。
これらはBBQとどちらが上かを比べるものではなく、旅の季節や目的に合わせて食の楽しみを広げるセカンドチョイスです。初回は王道のBBQ。再訪時には違う食を選ぶ。同じ施設でも、夕食が変わるだけで、前回とは違う旅になります。
予約前に、ここだけは見ておきましょう
□ 食事プランは夕朝食付き、朝食のみ、食事なしのどれか
□ BBQは点火、調理、片付けのどこまで自分たちで行うか
□ 食材・器具・食器・調味料はどこまで含まれているか
□ 雨や寒い日の食事場所と、荒天時の対応
□ 子ども用の食事、アレルギー、食材変更への対応
□ 飲み物や追加食材の持ち込み・追加注文ができるか
アウトドアリゾートだから、食も“エンタメ”として楽しもう


BBQはアウトドア体験の花形。火を起こすところから始まる「体験のかたまり」。食事でありながら、エンターテインメントでもあり、その日のメインアクティビティでもある。それが、グランピングのBBQです。
最初の旅では、まず王道のBBQを楽しむ。次に訪れたときは、季節の鍋やレストラン食、朝食のみ、食事なしへと広げてみる。アウトドアリゾートでは、食べ方を変えることも、新しい旅をつくることにつながります。
何を食べるかだけではなく、食べるまでの時間まで楽しんでしまう。
せっかくアウトドアリゾートへ出かけるなら、食も思いきりアクティビティとして楽しんでみてください。
編集部より
私たちが現場で見ていると、BBQが始まる前は少し不安そうだった方も、火の前に集まると自然に役割が決まり、いつの間にか笑顔になっていくのが毎日のように見られます。料理の上手・下手もなく、とにかくみんなで参加できることが、BBQの大きな魅力のひとつなのかもしれませんね。
初めての方も、施設のサポートを頼りながら、まずは火を囲む時間そのものを楽しんでみてください。
